特に何かはしていない

そもそも仕事のタスクを積み残したまま三連休を迎えてしまったので、それを週明けにやらねばならない。そこまでヘビーではなさそうだけれど……。

つらい、と思うことが割と多く、現状の症状や困っていることを書き出してみる。

・土日に外に出られない(昔から外には出ない方だが) ・部屋の片付けができない(引っ越して半年経つのにそのままになっている段ボールなんかもたくさんある。本を買いすぎたのだろう、学生時代に) ・仕事に集中できない(集中力が持たず、次から次へとやってきたものを片付けたがる。一本に集中できない)

ざっと問題を抱えているのはこんなところだろうか、他にもたくさんあると言えばあるのだけれど。 ここで「でも、これが問題になるということはどういうことだろうか?」とか言い出すときりがないのでやめておく。 メタ意識は使いどころを選ぶべき。

『世界をまどわせた地図』を読んだ

『世界をまどわせた地図』を読んだ。読んだというより目を通したの方が正しいかもしれない。人々が伝説や言い伝えから想像して書き加えたり、あるいは金を得るために嘘をついたり、誤字脱字・誤記が原因でこの世に産み落とされた存在しない島や山脈などの話が語られる。単に世界の探索がなされていなかったころの話としてみなすのではなく、「なぜ人は作り話をするのか?」とかそういうことを考えて読むと楽しいと思う。地図作成者が「面白くするために」書き加えた架空の島や架空の動物、首なし人間なんかも出てくる。地図というものが正確な何かを指し示していると確信できる、のはここ100年くらいの話なのかもしれない。(グーグルマップに2012年まで載っていた存在しない島もあるけれど)

ポヤイス国の話はなかなかに悲惨。想像したくもない。ググるWikipediaが出てくるのでそちらを。

VA-11 Hall-A(ヴァルハラ)をプレイした

総プレイ時間は6時間程度。おそらくエンディングは結構回収できているものの、二週目以降をやって選択肢をすべて見たいかと言われるとそうではない。のでここで感想を箇条書き。ネタバレ含む。

  • 話の総体としては「超治安が悪いサイバーパンク的世界で場末のバーに集まったり/集まってしまったり/一度訪れただけの人たちによる物語」。主人公はバーテンダー
    • ただ、大きな事件が主人公たちの力で解決するようなカタルシスはないし、会話の元ネタがいちいち込み入ったところにある。
    • ちょっと知識(これは割と多ジャンルに渡る)がないと理解が追い付かない場面があるという気はした。
      • 作中でChristine Love(Analogue: A Hate Story, Digital: A Love Storyなどの作者)の名前が出てきたのは流石に笑った。
  • 村上春樹のエッセイかインタビューに書いてあった「ジャズ喫茶を経営していた数年間で、一生分の他人の話を聞いた。だから作家になった(要約)」を思い出した。
    • 他人に打ち明け話をされるために存在する職業や場所というのはいくつかあり、作中でもそれが教会の懺悔室を引き合いに出して語られている。
  • ジル(主人公)は頭の回転が良すぎる。本当に。
    • 作劇上の要請だと思うがむちゃくちゃ頭がいい。バッドタッチで笑い転げるのはどうかと思ったけど。
    • 完全に機械のような印象を受ける。だからこそジルから打ち明け話をされるシーンは良いんだけど。
  • 南米文学というかマジックリアリズム系、いや『百年の孤独』とかでよく言われる「場所や舞台が主人公」という感じもする。
  • いちおうジルは物語のラストで過去と和解したり向き合ったりするのだが、彼女の人生はまだ続いていくし、このバーにやってきた人たちもそう。 *どちらかと言えば酒を片手にゆっくりゆっくり遊ぶゲーム。冒頭で作者からも言われるけれど。
  • 本編の前日譚になるデモとプロローグ、それからクリア後に出てくるエピローグは良かった。話にオチがつくわけではないけれど。
    • 柴犬なりコーギーなりが大挙してバーに来たら卒倒すると思う。
  • 同性愛や異性愛リリム(作中におけるロボットのようなもの)との恋愛についてはナチュラルに根付いている感じが良かった。誰も違和感を表明しない。
  • 一応作中でなんどか出てくるテーマじみたものとして「まがいもの(や、実物ではない/本物ではないんじゃないかという考え)」はジルが答えを出している。
  • それがまやかしであったとしても、実際効果を発揮しているなら別によくね? というのは結構核心に近い話だと思う。

週末Python#1

やったこ

  • 『みんなのPython 第4版』を買って、@omochimetaruから『フリーライブラリで学ぶ 機械学習入門』をアレしてもらい、読みながら少しずつ書いていた
  • プログラミングは完全な初心者というか全くやったことがないので、自分が入力したら数値や計算、表示が返ってくるのが面白い。コード書いたら反応が返ってくる。
  • 今はAnacondaを入れてそれ経由でPythonを動かしている。ただAnacondaではなく最近はpipが云々と聞いたが詳細は分からない。
  • 機械学習に興味がある感じではあるので統計とかも合わせてやっていきたい
  • 今はfizzbuzzとかEulerを解こうとして悪戦苦闘してる。まだ学習始めてから1日目(8時間も経ってないという意味で)だ。というか先にこの本を一通り終えるべきか?
  • とりあえずリストとstr()とかforとかをアレしたり線形回帰の概念について軽く学んだりした。むつかしい。
  • rosen_maiden["水銀燈" "金糸雀"...]などしてからdel rosen_maiden[5]をしたりして悲しい気持ちになるなどした。
  • for i in range(1000)やってからifとelseでなんとかなるかなーと思ってたらそもそも0,1,2,fizz,3,4,buzz,5...といった感じで頭が悪かった。確かに数値を出さないようにしないとダメだ。
  • GitHubのアカウントも作ったしPyCharmやら何やらも入れたがそもそもプログラミングのプの字が分からないのでやっていくしかなさそう。手を動かせ。

追記(当日深夜)

  • @omochimetaruの導きによりFizzBuzzが解けた
  • 続いてEulerの1問目も解けた。
  • 答えは合ってるっぽいが過程がどうだかはわからない

『さらば、愛の言葉よ/Adieu au Langage』を見に行った話

昨日、シネスイッチ銀座ゴダールの『さらば、愛の言葉よ(Adieu au Langage)』を見に行った。午後三時からのの回だった。公開からまだ一週間しか経っていないから見に来た人はぞろぞろと列になってチケットを買っていた。窓口が二つしかないから捌ききれず、隣に会議室用の長机を出して臨時の窓口を二つ追加して、なんとか全員をスクリーンに入れた。チケットを買ってからお昼を食べて、ぎりぎりで滑り込んだ。

『アワーミュージック』の残響が至る所にあって画面をちらつかせる、でもそれは撮られた映画の中というよりは見ている私の方にある。ガス工場(USINE A GAZ)の白抜きになったAの文字とそれ以外の赤い文字、まあいつも通りのトリコロール・カラー(フランスの国旗の赤-白-青)、と流していくに際し、3Dメガネを通して図像が二つに分裂する。右目で見るときと左目で見るときで別々の映像が見える。両目を開くと半透明な映像同士が二重になる。ふと思うとガラス越しの風景が非常に多かった気もする、とするとカメラ-スクリーン-目、という形での複層的な、地層や解剖図を思わせるようなショットだったとも思う。二重性と半透明性、3Dメガネを外すと視差のせいで輪郭から溶け出したかのように見える人間。そもそもひとつのショットの中で、3Dになるものとならないものの二つが存在すること自体ありえない視界であろうな、とも。そうした図像の二重性は、映画の2章構成や双数性にも引き継がれる?

雑然と考えているうちによく分からなくなりがちなのだが、なぜAdieu au Langageなのかは分かるような分からないような、いやそこを考えても仕方がないのだろうか。動物(この作品では犬)になること、の喩えとして持ち出されているのなら、犬の目線は常に中程度で、人間が這っているときよりも高い位置にあった。複数性を貫通し闊歩し往来する一匹の犬になるということなのか、いや相変わらず分からんよなあと言いながら映画館を出て家に帰ったのでございました。